クラウド基礎知識クラウドの種類

クラウドの種類

「クラウド」といっても、サービス内容や価格はさまざまです。
「クラウド」の種類は、サービスの提供範囲によって分類する場合と、サーバーの運用・管理方法で分類する場合があります。

ポイント!

サービスを選ぶ場合には、価格、ディスク容量などの目に見える部分に注目しがちですが、サービスの運営・管理なども考慮した上で選びましょう。

サービスの提供範囲による分類

サービスの提供範囲によって「IaaS」「PaaS」「SaaS」の3種類に分類されています。
それぞれの提供範囲を説明します。

SaaS[サース]Software as a Service

これまでパッケージ製品として提供されていたソフトウェア(主にアプリケーションソフトウェア)を、インターネット経由で必要な機能を必要な分だけサービスとして提供・利用する形態です。簡単に利用できますが、カスタマイズはできません。

【例】・WEBメール(Yahoo!メール、Gmailなど)
   ・オンラインストレージ(Dropbox、ownCloudなど)

PaaS[パース]Platform as a Service

アプリケーションソフトウェアが稼動するためのミドルウェア(*1)やOSなどのプラットフォーム(*2)一式をインターネット上のサービスとして提供する形態です。
OSなどの各種設定をユーザーが行う必要がないため、アプリケーションの開発に専念できます。

【例】・レンタルサーバーサービス(Zenlogicなど)
   ・アプリケーション開発環境(Google App Engineなど)

IaaS[イァース]Infrastructure as a Service

情報システムの稼動に必要な仮想サーバーをはじめとした機材やネットワークなどのインフラ(*3)を、インターネット上のサービスとして提供する形態です。
サーバーやOSなどの選定・設定をユーザー自身がすべて行うため自由にカスタマイズできますが、高い知識が必要です。

【例】・Amazon Web Services(AWS)
    -Amazon EC2 -Amazon S3
   ・IDCFクラウド

1ミドルウェア:OSとアプリケーションソフトの中間的な処理・動作を行うソフトウェアのこと。
データベース管理システム(MySQL、PostgreSQLなど)、アプリケーションサーバー(Apache、Tomcatなど)がこれにあたる。

2プラットフォーム:コンピュータにおける、ハードウェアやOSなどの基礎部分のこと。

3インフラ:infrastructure(インフラストラクチャー)の略で、もともとは「下部構造」という意味。
サーバー、ストレージ、ネットワークなどを含めたものを指す。

  SaaS PaaS IaaS Zenlogic
アプリケーション アプリケーションまでのすべてをサービスとして提供      
OS/ミドルウェア OS、ミドルウェアまでを
提供
最適化した
仮想専用環境
インフラ インフラ環境を提供 IDCFクラウド基盤

運用・管理方法による分類

管理者権限の有無によって2つに分類されています。

1マネージド型[管理者権限なし]

「マネージド型」とは、サーバーやソフトウェアの運用・管理をサービス提供会社側で実施する形態のサービスです。管理者権限はサービス提供会社が保持し、サーバーやソフトウェアの運営・管理を行います。
ユーザーは、サービス提供会社が許可した範囲でサービスを利用します。

マネージド型[管理者(root)権限なし]

こんな方におすすめ!

  • サーバー、ソフトウェアの運用・管理に慣れていない
  • 専門スタッフがいない
  • サービスの利用に集中したい
2セルフマネージド型[管理者権限あり]

「セルフマネージド型」とは、サーバーやソフトウェアの運用・管理をユーザー側で実施する形態のサービスです。サービス会社では、ハードウェア、ネットワーク回線などを提供します。
ユーザーに管理者権限を付与しますので、追加ソフトウェアのインストール、サーバーの設定変更などをサービスの提供範囲内で自由に行っていただけます。

セルフマネージド型[管理者(root)権限あり]

こんな方におすすめ!

  • サーバーの運用・管理の経験がある
  • 自由度の高いサーバー利用を希望
  • マネージド型よりもコストを抑えたい
サーバーの種類 マネージド型 セルフマネージド型
サーバー管理 レンタルサーバー会社 利用者
管理者(root)権限 なし あり
自由度
利用料金
必要知識レベル 初心者以上 上級者以上

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