ゲームやアプリ開発の新規事業入門
スモールスタート&安定運用の必要要件とは
ゲームやアプリの開発では、プログラミングだけでなくサーバーとの連携も重要な要素です。そんなゲームやアプリを新規事業で開始する際に、切っても切り離せないのが「システム」の問題です。
オフラインですべてを完結させるアプリというのは、最近ではあまり見られなくなってきました。利用傾向の予測もせずに、自社内サーバー(オンプレミス)で対応するというのは、サービスを安定運用する上でも非常にリスクがあります。 システムを検討するうえでは、初期ユーザー数、常時接続による負荷、国外からのアクセス、ユーザー増加予想、プロモーションや特殊事情による大量アクセスへの対処など、考えなければいけない要素が多く存在します。
新規ゲーム・アプリ開発の課題とは?
新規ゲーム・アプリ作成のシステム課題は、次の3点にまとめられます。『システム』『ビジネスの固定化』『見積り』です。
①システム
成功する新規事業は、リーンスタートアップと呼ばれるスモールスタートから始め、トライ&エラーやPDCAサイクルを素早く回していくことが求められます。

②ビジネスの固定化
初期コストを回収しようとすればするほど、方針転換が柔軟に行えなくなります。
新規事業に求められるのは、「しっかり狙って打つ」という精度よりも、「打ってから当たっているか確認する」という素早さです。
ユーザー獲得や社会課題の解決をするためには、新規事業におけるピボット *1の大切さが必要です。
*1: ピボットは、事業の「方針転換」「路線変更」を意味します。
クラウドコンピューティングを利用するメリット
こうした新規事業を行う時に解決しなければいけないシステム課題は、「クラウドコンピューティング」によって解決できます。
①システム
コスト面での過剰投資を防ぐことで、ゲーム・アプリ設計時の重要な要素であるユーザーテストに費用をあてたり、利用者の利便性を高めるためのUI設計などに、稼働をさくこともできます。 ありがちな、初期の投資配分ミスを防ぐことにもつながります。

②ビジネスの固定化
クラウドを利用すれば初期費用がかからないだけでなく、月々の費用も従量課金と定額を選択できます。
サーバーなどの機器を購入する場合は減価償却が発生し、投資時の費用計算が非常に難しくなります。
特に、需要が読めないゲームやアプリでのクラウド選択には大きなメリットがあります。
ゲームタイトルのリリース時には、最低限のサーバー構成で、スモールスタートしてコストを抑えつつ、ユーザー数やトラフィック量が増えたらオンデマンドで簡単にサーバーを調達。クラウドなら、スケールアウトやスペックアップが素早く柔軟に行えます。
また、いらなくなったらスケールインも自由に行えるので、無駄な費用がかからず、ビジネスの方針転換も非常にしやすく安心です。
■用語解説
まとめ
スマートフォンの高性能化により、従来型のアプリケーションのゲーム容量や通信量は増加傾向にあります。事実、新規のゲーム開発やアプリ開発でも、クラウドコンピューティングの活用が増えています。 従量課金による、ビジネススケールにあわせたクラウドコンピューティングの選択は、スモールスタートから始める新規事業の強い味方となっていくことでしょう。
まずは自社内で抱え込むのではなく、無料のコンサルティングやお問い合わせなどを利用して、クラウド利用を検討してみてはいかがでしょうか。